お産難民の解消に向けて
〜〜 経営者の皆様へ 〜〜
マスコミなどでお産難民問題が盛んに取り上げられるようになってから、はや1年近くが過ぎようとしておりますが、解決の糸口は一向に見つからず問題は深刻化する一方です。病院から産科が無くなれば、単に産科が無くなったというだけでなく、関連する小児科の衰退にもつながり病院から活気がなくなります。また、国策からくる老人医療の先行き不透明感により、以前のような産科病棟を安に老人病棟に変えるというのも困難で、病院全体の経営が成り立たなくなるという事態も想定されます。しかしながら、地域から産科診療を中止する医療機関が続発し、自ら経営する施設の産科診療も存亡の危機に直面するという事態は一見最悪の事態に思われますが、発想を転換すると、”もし生き残れれば市場を独占できる”というビックチャンスでもあります。我々は数年前よりこの問題に積極的に取り組み、現状を打開するため数々の改革を進めてまいりました。今回は経営者の皆様の視点から我々の改革について、さらに詳しくご説明させていただきたいと思います。
何をどう改革すれば良いのか
これは産科医の待遇改善に尽きると思われます。今日の産科医療崩壊の危機は、劣悪な産科医の労働環境に起因するいわゆる”産科離れ”によるものです。産婦人科医はそれほど急激に減っている訳ではなく、”産科医”が激減しているのです。その原因は、言い尽くされた事ですが、まず、労働に見合った給与が支給されていない事、第二に労働時間、拘束時間が長すぎる事、第三に劣悪な労働環境にある事、最後に医療訴訟が多い事です。生き残るためにはこれらの問題を早急に解決する事が必要と思われますが、以下に我々が考え実行している対策について述べさせていただきたいと思います。

◇労働に見合った給与の支給
産科医療は365日24時間体制でしかも常に複数の医師を確保しておくことが必要です。日中だけでなく夜間でも、緊急手術、大量出血などに対応するために最低2名の産科医の確保が必要で、1医療機関当たりの産科医が3名と仮定すると、単純計算で1医師の1週間の拘束時間は112時間となり、何と超勤時間は週72時間となります。近年、コンプライアンスの遵守が社会通念上、また経営上重要になりつつある中で、旧態然として医師に早出、居残り、自宅待機などを無給で強要する、つまりサービス残業を強要する事は許されなくなってくるものと思われます。現状ではまだまだこういった手当を支給している医療機関は少なく、産科医に正当な給与をいち早く支給する事が、良い産科医を確保する近道だと思われます。
◇労働時間、拘束時間の短縮
現状では一般的に1医療機関当たり3名以上の産婦人科医を配置する事は人材面だけでなく経営上でも困難だと思われます。然しながら3名の産婦人科医で全ての診療をまかなうと、上述したように超勤時間は、週72時間にもなります。そこで我々は地域の公的病院と民間病院が協力し合える体制を築く事にいたしました。大阪北摂西部地域において、2つの市民病院に産科医を正規の公務員ではなく常勤嘱託医として配置し、伊丹市のクリニックを合わせた3病医院の産科医が相互に当直応援や緊急時に応援し合える体制を構築いたしました。当直医は当然ながら各病院に必要ですが、自宅待機医を3病医院で原則として1名にする事により、1医師あたりの拘束時間を短縮する事に成功しております。
◇労働環境の改善
内科、外科当直は月2〜3日の場合がほとんどですが、産科当直は月平均10日前後にもなります。要するに、産科医にとって当直室は第2の我が家とも言えるものです。よって当直室はハード、ソフト両面で快適なものにする必要があります。また、診療現場での雑務が多く、少ない産科医に効率的に働いて頂くためにも、業務の効率化、簡素化が必要です。コメディカルで法的に代行可能な業務はすべて任せて、産科医でなければ出来ない業務に集中していただく事が重要だと思われます。
◇医療訴訟を減らすために
国も無過失保険制度の導入等で産科医をバックアップする方向に行政誘導を行おうとしていますが、上記改革を進め、医師の待遇改善が進めば自ずと医療事故件数も低下するものと思われます。これは、医療事故発生の主要因の1つに、劣悪な労働条件による心身の過労状態に起因するものが少なからずあると思われているからです。
4×WINの関係について
最近、WIN−WINの関係の重要性が認識されるようになって来ました。これは皆様もご存知のように、”利害関係にある2つの法人や個人にとって、お互いに利益があるような契約を結ばなければ、短期的にはともかく、中長期的には法人や個人の成長には結びつかない”という理念です。旧来は”自社だけ利益が上がれば、取引先が赤字でも成功する”という考えも正しいと思われていたようですが、日本でもバブルの崩壊後にこの考えが間違いであった事が徐々に理解されるようになってきました。当社では、さらに一歩進んで、産科医療に関し、4×WINの関係を提唱しております。これは、患者様、経営者の皆様、産科医、そして当社の4者全てに利益があるような体制を築く事を目的としたものです。医療機関から産科が無くなれば、まず患者様が不利益を被り、経営上も大きなマイナスとなります。しかしながら、医療機関にも利益がでるような契約を弊社との間で結ばさせて頂き、それに基づいて産科医の待遇改善を進め、産科医の継続に成功すれば、患者様に喜ばれ、産科医も快適に勤務出来るという4×WINの関係が出来上がる事になります。
以上、弊社の産科医療改革についての理念について述べさせていただきました。当社にはこの理念に賛同する優秀な産科医が続々と集まってきており、産科医療崩壊の危機を乗り切るために協力していただいております。上述いたしましたように、今日の産科医療存亡の危機は裏返せば ”生き残れば市場を独占できる” というビッグチャンスでもあります。数多くの経営者の方々から私たちの活動にご理解を賜り、共にこの危機を乗り越える為ご尽力いただけましたら幸いです。
産婦人科医師の紹介について
当社では、開設当初より産婦人科医の紹介事業に力を入れてまいりました。複数の常勤産婦人科医のご紹介からスポットの非常勤医のご紹介まで幅広く手掛けております。また、公的病院へのご紹介も可能です。(現在2つの公的病院にご紹介中です)。以下にその詳細について述べさせていただきます。
◇複数の常勤産婦人科医のご紹介
これは、弊社から紹介させていただく複数の医師が中心となり、貴院の産科を運営させていただく事を想定したケースです。医局からすべての医師派遣が中止される場合などが相当いたします。ご紹介させていただく産婦人科医は分娩数などにより異なりますが、2〜4名(分娩数が少ない場合は常勤医1名、非常勤医数名の場合があります)となります。ご紹介料は医師の年収、分娩数などにより異なりますが、医師の年収の20%〜となります。
◇1名の常勤産婦人科医のご紹介
これは、弊社から紹介させていただく医師が、貴院の産科医の一員として勤務し、原則として貴院が産科を運営していただく事を想定したケースです。1名の医師が自己都合などで退職される場合などが相当いたします。ご紹介料は医師の年収、分娩数などにより異なり、上記の場合と同様、医師の年収の20%〜となります。
◇非常勤産婦人科医のご紹介
文字通り、弊社から非常勤産婦人科医をご紹介させていただきます。外来、病棟勤務、当直はもちろん、健康診断業務にもご紹介させていただいております。ご紹介した医師に支払っていただく標準報酬はの例は以下のとおりです。(標準報酬は、将来的に変動する事も考えられますのでご了承ください)
<標準報酬(例)>
外来勤務:半日4万〜5万円(患者数が多い場合は歩合制になります)
病棟勤務:半日3万5千円〜
当直勤務:平日夜間6万円〜(日祝日2単位、正月3単位)
健康診断:内科 半日4万円〜、1日8万円〜 、 外科、婦人科 半日6万円〜、1日9万円〜
※紹介料として医師の報酬総額の20%が必要となります。(消費税別)
※貴院の産婦人科医の急病時など、緊急時は上記料金の50%〜100%増となります。緊急時保証制度もありますので、詳細についてはお問い合わせください。
産婦人科医の皆様へ
弊社は2002年の創業以来、産婦人科医の待遇改善に取り組んでまいりましたが、近年、弊社の理念に賛同してくださる先生方が次々に参加してくださり、今春には30〜40歳代の働き盛りの男性医師を中心に総勢10名前後になる予定です。参加していただいている医療機関も少しずつ増え、現在契約させていただいております医療機関は市民病院2ヶ所、民間クリニック2ヶ所、健康診断施設3ヶ所となっております。今後、契約希望の施設も増えるものと思われ、男性医師のみならず、女性医師の方々の参加も必要としております。我々の改革にご賛同いただき、今日の産婦人科医療崩壊の危機を共に乗り越えられたらと思います。
株式会社やすらぎ医療サービス

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